本祭プログラム

ハブと拳骨

監督:中井庸友  (2006年124分

本土復帰前のベトナム戦争景気で沸くコザの街で…

1960年代後半、与那覇良(尚玄)は、三線の腕が立ち、時々BARで歌っているが、いまだに米軍基地から物資を盗んで小遣い稼ぎをしている遊び人であった。良の母、カミィ(石田えり)は、幼い頃に戦争孤児になった安城銀(虎牙光輝)と妹の杏(宮崎あおい)を引き取り、実子の良と分け隔てなく、厳しく、しかし愛情を込めて育てた。銀はAサインBAR(米軍から許可書を発行されている風俗店)の用心棒、いつの間にか暴力の世界に浸かりきっていた。そんなある日、買い物帰りのカミィが米軍のトラックに轢き逃げされる…

公式ブログ:http://habugen.blog122.fc2.com/


上映日時

密約 外務省機密漏洩事件

監督:千野皓司/原作:澤地久枝  (1988年100分

新聞記者,外務省女性事務官,原作者の3者の視点

1971年の沖縄返還協定締結時に起こった外務省機密漏洩事件を描いたドラマ。アメリカが支払うはずの地権者に対する土地原状回復費を、日本政府が肩代わりするという密約のスクープを追っていた新聞記者の石山は、外務省の女性事務官と肉体関係を結び、機密情報を得る……
1978年にテレビ朝日開局20周年記念番組として製作されたTVドラマが1988年に劇場公開され、また2010年にもリバイバル上映された。


上映日時

沖縄の民

監督:古川卓巳  (1956年 日活96分

凄絶な砲火を浴びながら敢然と闘った沖縄の人々の姿を
セミ・ドキュメンタリーに描く世紀の悲壮大作

昭和十九年、沖縄決戦を前に、内地への集団児童疎開が始まる。沖縄市の国民学校の教師、佐敷真知子は児童の父兄を説得する。そして、疎開船ツシマ丸は那覇の埠頭を出発するのだが…


上映日時

対馬丸 さようなら沖縄

監督:小林治/原作:大城立裕  (1982年アニメ 75分

沖縄学童疎開の悲劇を描いたアニメ

対馬丸は最大でも10ノットしか出ず、危険地域でのジグザク航行を勧める部下に、総指揮官は日数がかかり過ぎると却下、危険覚悟で直進コースを選択するのだった…


上映日時

沖縄の母たち

監督:大島善助  (1970年ドキュメンタリー 30分

本土復帰直前の沖縄の困難な生活の中で、子どもの教育に心を砕き、子どもに未来をかける母親たちの姿。


上映日時(「ある沖縄女性の物語」と二本立て)

ある沖縄女性の物語

監督:松本真紀子  (2001年ドキュメンタリー 35分

米兵と結婚して海を渡ったある沖縄女性の半生

沖縄女性と米兵の結婚、7万組とも言われている。戦後沖縄女性の多くが米軍人と結婚してアメリカに渡った。その一人、ハル子さんを取材したドキュメンタリー。沖縄の中での差別。子供が産めなければ結婚をあきらめなければならない沖縄社会。白人兵との結婚と黒人兵との結婚の違い。沖縄の歌三線や琉球舞踊はウチナーンチュとしてのアイデンティティー。


上映日時(「沖縄の母たち」と二本立て)

  • 1月27日(土)13:30~  会場1:M.A.P.
    ※上映後、松本真紀子監督と一緒にユンタク(おしゃべり)しましょう!

税金サイボーグ・イトマン

監督:ゴリ(ガレッジ・セール)  (2013年29分

糸満市地域発信型映画

『税金サイボーグ・イトマン』とは、糸満市の平和の為に多額の税金を投入して作られたサイボーグである。だが、平和な糸満市に活躍の場がなかった『イトマン』に対し市民の不満も膨れ上がっていた。
そんなある日、美人が多い事で知られるこの町で糸満美人連続誘拐事件が起こる。解決の糸口すら見つけられない糸満警察は頭を悩ませ、最後の切り札として『イトマン』を呼びよせる。
果たして『イトマン』は事件を解決する事が出来るのか?


上映日時(「やんばる キョ!キョ!キョ!」と二本立て)

  • 1月28日(日)16:00~  会場1:M.A.P.
  • ※ゲストに沖縄出身吉本興業お笑いコンビのオリオンリーグがやって来ます!
  • 2月2日(日)10:30~  会場1:M.A.P.
  • ※上映後には“お楽しみ企画”があります!

やんばるキョ!キョ!キョ!

監督:ゴリ(ガレッジ・セール)  (2015年30分

国頭村地域発信型映画

沖縄県最北端に位置する国頭村。そのやんばるの森で小学生のマナブは友達のユウナ、ハナ、そして頭を打って5歳の記憶になった村長で祖父の昌秀オジィを連れてヤンバルクイナの保護活動をしていた。
オジィの記憶が戻らないまま回復期間の半年が近づき、ヤンバルクイナの施設を取り壊しリゾートホテルの誘致を目指す副村長・真栄田の村長就任式の日がせまり落ち込むユウナとハナ。国頭村を舞台にしたゴリ監督が描く地域発信型映画3作目は、「家族愛」のサスペンスコメディー。果たしてマナブたちはヤンバルクイナを守ることができるのか?そしてオジィの記憶は戻るのか?


上映日時(「税金サイボーグ・イトマン」と二本立て)

  • 1月28日(日)16:00~  会場1:M.A.P.
  • ※ゲストに沖縄出身吉本興業お笑いコンビのオリオンリーグがやって来ます!
  • 2月2日(日)10:30~  会場1:M.A.P.
  • ※上映後には“お楽しみ企画”があります!

アコークロー

監督:岸本司  (2007年97分

琉球奇譚
陽気で明るい沖縄映画とは違う本格ホラー…

沖縄で語り継がれるキジムナーの伝説がモチーフ。恋人の浩市が住む沖縄へやって来た美咲は、思わぬ事件に巻き込まれる。徐々に異常を来たし始める精神…
岸本司監督はじめ、スタッフの多くを沖縄出身者で固めた沖縄産映画。


上映日時

カベールの馬・イザイホー

監督:北村皆雄/語り:北林谷栄  (1969年28分

12年に一度、午年に行われるイザイホー。1966年の秘祭を撮影。イザイホーには白い馬に乗った神様が神女たちの前に現れるという共同幻想がある。カベールと呼ばれるクバ(ビローヤシ)の原生林に「クボー御嶽」、島の恥ずべき風習という考えもある中、風葬もカットすることなく映し出される。


上映日時(「ユークイ ~沖縄祈りの島 宮古・池間島~」と二本立て)

ユークイ ~沖縄祈りの島 宮古・池間島~

監督:北村皆雄/語り:伊藤惣一  (1974年ドキュメンタリー 25分

1974年、北村皆雄は池間島の秘祭ユークイを、民俗学者の谷川健一らと一緒に行って撮影した。ユー(世、豊饒)をクイ(乞う)という豊年祭。島の誰もが、この日、ユーが運ばれてくる音を聞くという。伊良部島が池間島から分れ、池間島のユークイは1985年が最後となったが、1997年に二人の司で復活。しかし、断絶以前の本家池間島の5人の司によるユークイの記録は貴重である。


上映日時(「カベールの馬・イザイホー」と二本立て)

カタブイ 沖縄に生きる

監督:ダニエル・ロペス  (2016年 日本/スイス80分

沖縄の日常が世界を魅了した理由…

…というより、世界を旅した写真家ダニエルロペスは、いったい沖縄の何に魅せられて、沖縄に住むまでになったのか。僕は、今から10年ほど前、桜坂で彼の写真集、沖縄の「壁」ばかりを撮った『沖縄正面』を見つけて、小一時間その分厚い写真集を手に取って見入っていた。「ああ、確かに、僕のよく知っている沖縄がここにある」そんな彼が沖縄を映像にした。これを見ないで死ぬわけにはいかない。(高山正樹)


上映日時









オキナワノコワイハナシ


その① テーマは後世(ぐそー)からの声

ヲナリ(2014年)監督:後藤聡

砂浜で目が覚めたボロボロの男。彼は漁師で、船が難破して無人島に流れ着いたのだった。途方に暮れながら食べ物をさがすが、その目の前に軍服姿の亡霊が現れた。


うた(2017年新作)監督:川端匠志

仲良しのキョウコとマサミがスマホに送られてきた動画を見て時間をつぶしていると、怪しげな歌が聴こえてきた。そのときからおかしな現象が起こる。不気味な人影が見えたり、何もないのに「あの歌」が聴こえてきたり。やがて2人は恐ろしい秘密を知ってしまう。「あの歌」は「呪いの歌」で、聴いたものは死を待つしかない…。


チエコの霊(2014年)監督:江口カン

親友のチエコを交通事故で失ったアサミ。しかし自宅に帰ると、かつては美しかったチエコが変わり果てた姿で現れる。彼女の言葉に耳を傾けたとき、信じられない真実を知ることとなる…。



上映日時

その② テーマはオバア

方言札(2016年)監督:名嘉真崇介

エミが自宅の倉庫で見つけたのは、終戦直後に事故死したという祖母の妹・タカコの遺品で、その中に「方言札」があった。タカコが亡くなった1960年。終戦から10年以上が経ち本土復帰の機運が高まる沖縄では、日本国民として恥ずかしくない人間を育てようと、方言札が学校教育に導入されていた。方言を使った者は罰として方言札を首から下げないといけないという悪法で、タカコはこの方言札によって不幸な死を遂げたのだった。「方言札」そのものが忘れ去られようとしている今、再び霊となってこの世に現れたタカコの怨念とは…。


チラガー(2017年新作)監督:名嘉真崇介

主人公・理子は一見どこにでもいるハーフの少女。オバーと暮らしながら夜間部の高校に通っている16歳だが、彼女には秘密があった。同級生のいじめにあっている理子が「血の渇き」に抗えなくなったとき、ついに恐ろしい惨劇が起こる!


スイッチ(2009年)監督・脚本:高山創一

主人公の七恵は幼い頃から霊感の強い子だったが、ふとしたことから体の中の「スイッチ」を切ることで霊を視ないですむことを覚える。それ以来、平穏な日々を過ごしていた七恵だが、成長したある日、悲しくも恐ろしい事件が七恵のスイッチを再びオンにすることになる・・・。


アイドル(2015年)監督:江口カン

全国で活躍するアイドルグループのメンバーが、グラビア撮影で沖縄へやって来た。 しかし写真にこの世のものではない恐ろしい“何か”が映ってしまう…。 エイベックスのアイドル・浅川梨奈と南口奈々が出演!



上映日時

圧殺の海 第2章『辺野古』

監督:藤本幸久・影山あさ子  (2016年ドキュメンタリー 107分

記録されたこの光景は、私たちの目にどう映るのか…

敢えてアンコール上映とは言わない。
出来ることなら、是非とも「心のフェンスをなくしたい」と「いのちの海辺野古大浦湾」も、併せてご覧いただきたいというのが、私たちの願いです。


上映日時

心のフェンスをなくしたい

プロデューサー:井上真喜  (2016年 RBC30分

普天間基地をフェンス沿いに歩いて回ってみた…

沖縄で生活する人たちの多くは、基地について「賛成」とも「反対」ともおおっぴらには言いづらい。美ら海水族館のある本部町に住む30代の知念正作さん沙織さんご夫妻は、2012年から〝基地問題を考える冊子″「ピクニック」を発行している。 正作さんと沙織さんが基地問題について発言するようになったきっかけは、2人の母校である沖縄国際大学に米軍ヘリが墜落した事故。でも、オスプレイの配備や普天間基地の移設に対する抗議行動に参加するうちに、ふたりは限界を感じはじめた。もっとたくさんの人に考えてもらうためには、いったいどうしたらいいのだろう…


上映日時(「いのちの海 辺野古 大浦湾」と二本立て)

いのちの海 辺野古 大浦湾

監督: 謝名元慶福/語り:佐々木愛  (2017年ドキュメンタリー 71分

多くの人に大浦湾の自然や沖縄の歴史を知ってほしい…

名護市辺野古の新基地建設が進む大浦湾。その周辺で暮らす人々の生活と思い。そしてその歴史。繰り広げられる闘いを静かに追ったドキュメンタリー。普天間飛行場の県外移設を実現できなかった鳩山由紀夫元首相のインタビューも収録。


上映日時(「心のフェンスをなくしたい」と二本立て)



いのちの森 高江

監督: 謝名元慶福/語り:佐々木愛  (2016年62分

高江の美しい自然と共生する人々
住民目線からの高江の闘いを描く

住民の戦中戦後の高江の話あり、ヘリパッド建設地をふくむ高江の上空からのドローン撮影あり、名作の呼び名高いドキュメンタリーです。しかし、ヘリパッドは出来上がってしまいました。私たちは、今この映画に何を思うのでしょう…


上映日時

特別プログラム


島尾伸三が『奄美』を語る


島尾伸三と奄美の黒糖酒を飲もう会!Vol.4

どんな話が飛び出すか、それはだれにも分からないけれど、今まで3回開催した経験から言うと、4回目もまたやろうという気になるような企画だということです!


日時

今年もやろ~ね~お笑いライブ

出演:ジェットカンフル/オリオンリーグ/しゃもじ 

ジェットカンフル と しゃもじ は4回目、オリオンリーグは2回目の参加です。


日時





森口豁トークショー「森口豁が見た沖縄の若者」

2作品を参考上映 

①NNNドキュメント'85「若きオキナワたちの軌跡」

(日テレ1985.4.14)60分 ナレーション:津嘉山正種 

ここ狛江から、沖縄を背負う若者たちが巣立っていった!

1947年5月、狛江に在京沖縄学生寮が創設された。「南燈寮」。その名前は、我ら南の島のともしびたらんと、学生たち自身が付けた。この寮を巣立っていた沖縄の若者は時代をどう生きたのか…。古堅宗憲は復帰運動の組織を立ち上げ、野底武彦は琉球の独立を叫んだ。あえて信託統治を望む若者もいた。彼らは今何を見つめているのだろうか。

②NNNドキュメント'78「激突死」

(日テレ1978.5.21)30分 

命をなげうって抗議とは…

沖縄の本土復帰の翌年、愛車のナナハンバイクで国会正門に激突して即死した沖縄出身の上原安隆26歳。なぜ彼は死んだのか。彼の死は何を意味するのか。上原の軌跡を追い、そのワケを訪ね歩く。


日時

  • 2月3日(土)18:00~  会場1:M.A.P.
    特別ゲスト:金城実さん