上映作品
©1990 SIGLO/写真:本橋成一
老人と海監督:ジャン・ユンカーマン 今から20年前、荒々しくも美しい自然が残る与那国島に、サバニと呼ばれる小舟を操り200キロもの巨大カジキを追う老漁師がいた。 島の人々に支えられ、ばあちゃんを愛して海に行き、海を愛して漁に出る。 じいちゃんは長い不漁に苦しみながらも、自然への敬意と漁師の誇りを忘れず、1年後、ついにカジキとの格闘に打ち勝った。 まっすぐなじいちゃんの生き方や、自然と人間とが共存する姿から、人が生きる事の根源的な強さと豊かさがはっきりと見えてくる。 |
龍郷のアラセツ |
与那国カウボーイズ監督:島洋一 1995年4月。 日本最西端の島、与那国島から二人の兄弟(タカシとサトシ)が闘牛を連れて、石垣島の高校に入学した。 牛を育てながら学校生活を送り、牛と共に卒業し島を巣立っていくまでを追った青春ドキュメント・ドラマストーリー。 |
©1969 東プロダクション
沖縄列島監督:東陽一 私は今日も爆音の中で眠るのだ-1968年沖縄。 東京・晴海埠頭の渡航制限撤廃闘争で焼き捨てられるパスポート。 基地をなくすと生活ができなくなると演説する一人の男。 ひめゆりの塔で死ぬのを免れた女性。嘉手納空軍基地から飛び立つB52。 さまざまな現実の断片が寄せ集められてみると、沖縄列島全体が世界に不協和音を発していることに気づくだろう。 この見事な手腕は、とくにカメラワークの絶妙さに新しい記録映画の世界の出現を思わせる。 |
カメジロー ・ 沖縄の青春監督:橘祐典 優秀映画鑑賞会推薦、日本映画復興会議奨励賞 戦後の沖縄で米軍の土地強奪と人権じゅうりんんい、断固として反対し、「土地代金を払え」「水代を払え」と叫んだ男・カメジロー(瀬長亀次郎)。 米軍の不当な裁判で刑務所へ送られるが、出獄後那覇市長に当選、民主主義と祖国復帰の旗を高く掲げ、民衆とともに沖縄の歴史を切り開いてきた。 |
極私的エロス・恋歌1974監督:原一男 トノンレバン国際独立映画祭グランプリ 「極私」の極致へと到達した未踏のドキュメンタリーとして、原一男の名を一躍知らしめた問題作。 「生きることの原点を描ききった」「見る者を強烈にとらえてゆさぶり続ける恐ろしい映画」「真実を見ることの衝撃」などの絶賛を浴び、日本列島のいたる所で若者の強烈な支持を集めた。 |
徐葆光が見た琉球冊封と琉球監督:本郷義明 徐葆光(じょ ほうこう)は、18世紀中国の官僚で、冊封使として琉球を訪れ、《中山伝信録》や《奉使琉球詩》などの第一級の歴史資料を残した。
本作品は、日中国交正常化40周年・沖縄本土復帰40周年記念として制作。
王国廃止や沖縄戦で失われた王朝芸能を再現し、徐葆光の視点で考察することで、当時の日本・琉球、中国の失われた交流交易の歴史を振り返り、今を見つめ直していく。 |
©琉球朝日放送
標的の村監督:三上智恵 復帰後40年経ってなお切りひろげられる沖縄の傷。
沖縄の人々はいったい誰と戦っているのか。抵抗むなしく、絶望する大人たちの傍らで11才の少女が言う。
「お父さんとお母さんが頑張れなくなったら、私が引き継いでいく。
私は高江をあきらめない」。
奪われた土地と海と空と引き換えに、私たち日本人は何を欲しているのか? |
パイナップル・ツアーズ監督:真喜屋力/中江裕司/當間早志 ベルリン国際映画祭正式招待・日本映画監督協会新人賞受賞作品 音楽:照屋林賢 主演:照屋林助 沖縄の離島を舞台に、個性的な住民達の珍騒動を描いたオムニバス。 監督は真喜屋力(第1話)、中江裕司(第2話)、當間早志(第3話)、いずれも自主映画出身で本作がデビューとなる。 |
©1987 SIGLO
ゆんたんざ沖縄監督:西山正啓 沖縄海邦国体前夜に起きた「日の丸・君が代」の強制と抵抗運動、チビチリガマで起きた強制集団死の遺族と彫刻家・金城実、知花昌一が共同で製作した「チビチリガマ世代を結ぶ平和の象」建立の記録。 読谷高校の卒業式で「日の丸」掲揚に抵抗する高校生たちの姿は圧巻。 |
歌えマチグヮー監督:新田義貴 人とひとの絆が薄くなってしまった現代の日本の片隅で、人とひとがディープにつながって暮らしている沖縄のマチグヮー(市場)。
大型店の攻勢で活気を失った市場を、音楽をキーワードに盛り上げようと人々が立ち上がる。
市場を心から愛する人たちが歌って踊って楽しむ。
私たちが幸せに生きていくためのヒントが、そこにあるのかもしれない。
いちどは元気がなくなったマチグヮーの笑いと再生の物語。 |
イザイホー1990 |
ゆんたんざ未来世 |
乙嫁・東中野パオ共催
スケッチ・オブ・ミャーク監督:大西功一 宮古諸島に点在する集落の中でひっそりと歌い継がれてきた「アーグ」と「神歌」。 |
トークゲスト
新田義貴
東京都出身。 慶応義塾大学卒。 92年NHK入局。 報道局、衛星放送局、福岡放送局、沖縄放送局で、主にアジアや中東、アフリカなど第三世界が抱える問題に焦点を当てた番組制作を行う。 09年独立し映像制作ユーラシアビジョンを設立。 テレビや映画など媒体を超えてドキュメンタリー作品の制作を続けている。
出演日:1月31日(土)18:00 「歌えマチグヮー」の後
島洋一
この度、「与那国カウボーイズ」が当映画祭にて上映されることに心から感謝申し上げます。
2003年に本作品が世に出て今日に至るまで毎年、日本のどこかで上映され続け、今回で12年目に突入する運びとなりました。
今も上映が続いている理由の一つに主人公のタカシとサトシ兄弟が愛牛を育てるひたむきな姿が多くの観客の心を捉えているからだと思います。
年月が経っても決して色褪せない彼らの魅力をスクリーンから感じ取っていただけたらと願います。
本作品の東京上映は実に3年ぶりで、自分にとっても9年ぶりに舞台挨拶を予定してます。
当時の撮影エピソードだけでなく、新作や次回作に向けての話を出来ればと思ってますので、この機会に会場まで足を運んでいただけたら幸いです。
上映を通して観客の皆さんとお会い出来る事を楽しみにしています。